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昔の写真を見て


今日、曽おばあさんの話から、

昔の写真を見ることになりました。

何十年も前の写真です。

デジタルなんていう言葉が

まだ庶民には使い慣れていない時代。

みんな本当に若くて瑞々しく写ってます。

家族も地域も社会も

一般に色々と大変だった時代だと思います。

もちろん今も新たな時代の問題はたくさんありますが、

当時の大変さは

みんな剥き出しの体当たり的な大変さだったと思います。

家でパソコンしたり映画を観たりしている人はいません。

僕たち子供はいつも外に出て

鬼ごっこ、缶蹴り、ビー玉やメンコ遊び、ゴム飛び、地面にサークルを描いて飛び跳ねたり、

お正月に広々とした田んぼの真ん中でたこ揚げとかも夢中でやっていました。

家ではいつもテレビを見たり、ご飯は冷凍食品とかよりも自然のもので家で作ったものがほとんど。

けんかも親も子供もよくしていたと思います。

いつも泣いては布団に潜って子供心に復讐を誓ったりしていました。:))

今日、写真を本当に久しぶりに見た時、

心に何かがぐっと来ました。

昔のような不便で、年功序列、男尊女卑が普通に明確であった時代には戻りたくはありませんが

昔の写真を見ると、自然や動物なども含めてみんなイキイキとして写っています。

もちろん、カメラは手動でピントを合わしていたはずです。

写真の枚数もそんなに多く残っていません。

この時代的ギャップと同時に

あることを実感し、考えさせられました。

それは、

逆説的に聞こえますが、

子供時代と比べて、今の自分の視野は

ある意味本当に狭くなっているということです。

実は、このことは科学的には当たり前の事なのですが、

最近まで意識しませんでしたし、

と言いますか、当然視野は広くなっていると無意識に思っていました。

一応生きて時間的に言っても物理的な経験は増えているからです。

でも、やはり、知識が増えた分、

その知識に心が縛られてしまっているのです。

例えば、社会の常識を知れば知るほど

その常識に縛られて自分で身動きできなくしているということです。

小さいころは何も知らないので

しようと思うことは何でもやって我慢なんかしませんでした。

みんなそうだったと思います。

大人になると、自分の知っていることに関すること、

常識とか無意識にも大事だと思っていること以外のことは

見えないし、見ようともしません。

反面教師のようなものも同じことで、

知っていることを追認してくれるようなものを見て

安心したいということでしょう。

主にこの二つの事、

自分たちの生の写真に出ている時代性と

自分の視野が実は狭くなっていることを

実感しました。

未だに僻み合ったりするときも多いのですが、

小さい時の兄妹を見て、

よくケンカしたのにこんなに無垢でイキイキしていたんだと

改めて分かると、

大人になって色々な分厚い知識という仮面が

邪魔しているからだということが見えて、

どうしようもない気持ちになります。

仮面を取って心の視野を広げて生きて行ったら

したいことが一杯見えて

子供の時のようにいろいろやってみたくなりますし、

その気持ちを阻む、後で得た知識も

効力を失うのではないでしょうか。

そうなると、やりたいこと以外は、見えにくくなり、

見えても直ぐにまたやりたいことで頭が一杯になるはずです。

私のこの気付きが兄妹や周りにも自然と伝わって行くと思っていますので、

古い写真を見たことで新たに見えたことを忘れずにいたいと思います。

もちろん気付いただけではまたすぐ忘れてしまうこともありますが、

忘れていてはまた周りの”大人”と同じになってしまします。

逆にこの新たな気付きを広めていくことが出来ますようにと、

今、その目標に向かってちょっと嬉しくなってきました。

逆風にあった時にはこのことを思い出せるように

時々このブログを見ようと思います。

生活の中で吸収してしまった常識とかトラウマのような障害物に

多くの人が囚われいるという気づきを

周りに伝播して行くということ。

それが自分と自分の周りから広まると思うとちょっと嬉しいですね。

子供のころの輝きを取り戻して、

更に大人としてどんどん実行に移していくことが

長くとも100年ほどの人生を

本当の意味で生きるということだと思っています。

それで、初めてこれまでの人生で得てきた「知識」が

正しくイキイキと活かせるのではないでしょうか。

ジレンマですが、

たとえ知識を重ねても

自分たちの視野は狭くなるのではなくて、

輝きを持って広がっていくという実感が大事なんだと思います。

今まで見えなかった大事な知識が一杯いっぱい見えて来ます。


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