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「ルーム」


「ルーム」

子どもの純粋さと素直さから、

大人は大事なことを素直に学ぶべきだと観終わって直ぐ感じました。

大人になると、視野が、特にこころの視野が狭くなってしまいがちです。

脳科学でもよく言われていることですよね。

経験や知識が増えれば増えるほど偏狭になっていきます。

それは、まだ知らない新しい価値や、過去につまらないと感じたことをよく知ろうとせずに、

自分が今知っていることを肯定してくれる情報にばかりに

つい目が行ってしまうことが原因のようです。

つまり、安心と励ましを与えてくれるものに目が行ってしまい、

その方面の知識ばかりが増えるということです。

その結果、過去の経験に基づく知識はかりが強化されて視野が狭くなっていきます。

過去の成功体験から抜け出せない

年配の政治家や経団連に参加する経営者達、

それから一般的にはオジサン、オバサンなどと揶揄される人達がよく例に挙げられますよね。

偏狭なプライドや判断によって、

自分にも周りの人たちにもマイナスの影響を及ぼしていることがほんとに多いと思います。

主人公である母親は子どもの行動や言葉から、大人には気付き難い視点を教わります。

大人である母親には見えない純粋で無垢な視点に気付くことで、

母親のこころが癒されたのではって思います。

たまに、なぜ人間は大人になってしまうんだろうとかって思ってしまうことはないですか。

もちろんいろんな経験を経て社会的に順応できるようになることは大事なことです。

でも同時に、こころの奥底にはもっと

普遍的で開かれた大事なことが必要だといううことも

忘れず、知っているべきだと思います。

暫くの間劇場で映画を観ることがなかったのですが、

評価されている映画については、少なくとも時々は、劇場へ観に行くべきだと、

「ルーム」を観終わった時強く思いました。

エンドロールが流れる直前、

このままもっと続きを観ていたい、

もうしばらく終わらないで欲しいと思いました。

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